民間企業から川西市役所へ。希望を叶えた内閣府派遣で広がったキャリアの選択肢
川西市役所
「一度やってみようと思ったのが、始まりでした」
内閣府への出向を希望した理由を、川西市役所企画財政部財政課で働く新家さんは、そう振り返ります。令和3年10月に民間企業から入庁。福祉部門での勤務を経て、令和7年度には念願だった内閣府への派遣を経験し、現在は財政課で活躍しています。
今回は、民間企業から公務員への転身の経緯や、希望に応じてキャリアを築いていける川西市役所の環境について、たっぷりとお話を伺いました。
金融、携帯電話、そして川西市役所へ。回り道のようで一本道だった転職の理由
ーこれまで、民間企業でどのような業務を経験されてきたのでしょうか。
新家:新卒で、約4年間、地方の金融機関で法人向けの営業を担当していました。融資や預金、保険の取り扱いなど、兵庫県内外の企業を相手にした仕事です。その後、それで、営業で培った経験を武器に、別の業界でもう一度挑戦してみようと思い携帯電話の販売代理店に転職し、3年半勤めました。最初は店舗で販売を担当し、後半は本社で販売促進や営業統括の仕事に携わりました。
ー携帯電話業界から、今度は公務員を目指すことになったのはなぜでしょうか。
新家:携帯電話の仕事自体はやりがいがあり、充実していました。ただ、サービス業ということもあり、土日出勤や年末年始の繁忙期の出勤が、多くありました。この働き方を一生続けるのは体力的に不安が残ると感じ、別の道を考え始めました。
もう一つの理由として、本当に生活に欠かせないインフラのようなものに携わりたいという思いが強くなっていったんです。携帯電話も生活に不可欠なものになってきていましたが、次のキャリアを考えたとき、行政という選択肢に目が向きました。
ー数ある自治体の中で、川西市を選んだ理由を教えてください。
新家:実は地元というわけではないんです。前職時代、伊丹市に住んでいて、そこから地元の兵庫県丹波方面へ移動する際、よく川西市内を通っていました。マンションが立ち並ぶエリアと自然が残るエリア、昔ながらの団地が、バランスよく共存している町並みに好印象を持ったのがきっかけです。
また、中途採用・民間経験者採用の間口が広く、受けやすいと感じたこともあります。加えて、当時はコロナ禍でテレワークが広がり、都心に近い住宅都市への需要が今後高まるのではないかと考えていました。川西市の総合計画などを見て、自分が思い描く「今後発展していく自治体」のイメージに合っていたことも、決め手のひとつです。
目に見えて困っている人がいた。福祉の現場で知った、頼り頼られる仕事の重み
ー入庁後、最初に配属されたのが福祉部門だったそうですね。どのような業務を担当されたのでしょうか。
新家:最初は福祉部の介護保険課に配属され、3年半勤務しました。特に印象に残っているのは、要介護認定を受けた高齢の方の自宅を、ケアマネジャーの方と一緒に訪問し、住宅改修が必要かどうかを審査する実地調査の業務です。国や県の制度を活用したリフォームの相談で、高齢の方が住み慣れた環境で生活を続けられるよう支援する、意義のある仕事だと感じていました。その後は、デイサービスや特別養護老人ホーム、訪問介護ヘルパーといった介護保険事業者に対する運営指導・監査業務を担当し、これが在籍期間の中で最も長く携わった仕事です。
ーその中で、印象に残っている気づきや発見はありましたか。
新家:福祉の現場では、目に見えて困っている方と接する機会が多くありました。民間企業で営業をしていたときも困っているお客様はいましたが、それ以上に切実に助けを求める方々と向き合う中で、自分がきちんと解決に貢献しなければという責任感が芽生えました。
もう一つ意外だったのは、職場に会計年度任用職員として働く方の割合が高く、介護保険の実務経験が10年以上あるなど、専門的な知識を持つ方が多くいたことです。事務職だけでコツコツ仕事を進めるものだと思っていたので、そうした専門性を持つ方々と連携しながら仕事を進める必要があると痛感し、自分ももっと勉強しなければと、実務書を読んだり、現場で働く方の話を聞いたりするようになりました。
「1回やってみよう」。希望を叶えた内閣府派遣とキャリア形成支援制度
ー内閣府への派遣を希望された理由を教えてください。
新家:30歳ほどで入庁したこともあり、新卒で入庁された同年代の職員の方たちとの間には、役所でのキャリア、経験の差を感じていました。そんなときに、先輩職員から国や県への出向という選択肢があることを教えてもらい、一度挑戦してみようと思ったのが最初のきっかけです。
ー実際にどのように希望を伝えて、派遣が実現したのでしょうか。川西市のキャリア形成支援制度についても教えてください。
新家:所属長との面談の中で、次はこういうことをしたいという意思を伝えられるキャリアシートの制度があります。加えて、所属長を通さずに直接、自分の今後のキャリアについて職員課に相談できる「チャレンジ申告」という制度もあります。
私は所属長にも自身が描いている公務員キャリア形成のため、出向したいという思いをきちんと伝えた上で、やる気を見せるためにチャレンジ申告の制度も併せて活用し、直接職員課に相談しました。
ー内閣府ではどのような業務を担当し、どのような学びがありましたか。
新家:内閣府の地方創生推進事務局に、研修生という立場で1年間勤務しました。全国の自治体や省庁から人が集まる部署で、地方が活性化するための国の施策を推進する仕事です。具体的には、自治体が策定する地域再生計画に沿って民間企業が投資を行う際、金融機関からの借入金利を国が補填する「利子補給」という事業に携わっていました。
この仕事を通じて、これまで知らなかった全国の自治体の実情や、人口減少・産業誘致に苦労する地域の課題を数多く知ることができたのが、一番の学びです。また、全国から集まった同世代の職員とのつながりができたことも、大きな財産になりました。

時間単位の休暇制度が支える、自分らしい働き方
ー現在は財政課で勤務されていますが、内閣府での経験はどのように生きていますか。
新家:財政課の仕事は、単に予算を査定するだけでなく、各課が行う事業がきちんとPDCAで回っているかといった行政評価の視点も求められます。まだうまく結びついているとは言い切れない部分もありますが、内閣府で培った全国の事例を知る視点を生かして、お金の面以外でも相談しやすい担当者でありたいと考えています。
ーワークライフバランスの面ではいかがですか。
新家: 時間外勤務も実績に応じてしっかりと手当がつきますし、有給休暇もルール通りしっかり取れるので、オンとオフの切り替えがしやすい職場です。半休だけでなく、時間単位で休暇を取得できる制度もあり、例えば午前中だけ休むほどではないけれど数時間だけ休みたい、というときにとても助かっています。土日祝日はしっかり休みが取れるという安定感も、働きやすさにつながっていると感じます。
ー最後に、川西市役所への応募を検討されている方へメッセージをお願いします。
新家:結婚や子育てといったライフイベントが訪れたとき、仕事の融通が利きやすいのが行政の仕事の魅力だと思います。私自身、この記事を通じて、知名度の面で近隣市と比べて見劣りしがちな川西市の魅力を、少しでも多くの方に知ってもらえたらうれしいです。
ー本日はありがとうございました。
民間企業での営業経験、携帯電話業界での経験、そして福祉の現場と内閣府での1年間。新家さんのキャリアは、決して最初から一本道だったわけではありません。それでも、そのときどきで感じた思いに正直に向き合い、希望を伝え続けてきたことが、今のキャリアにつながっているように感じました。
取材・文:パブリックコネクト編集部(2026年8月取材)
この記事の官公庁・自治体
川西市は大阪との県境にあり、兵庫県南東部に位置します。都市部へのアクセスの良さと、豊かな自然が共存する街です。
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