「土木課」と「市民課」の実体験。若手職員が感じる、入庁から始まったギャップと成長の2年間とは?
湖西市役所
静岡県の西端に位置し、豊かな自然と産業が共存する湖西市。このまちを守る市役所に、小学校から大学、そして就職先に至るまで全く同じ道を歩んできた二人の同期職員がいます。それが、入庁2年目を迎えた土木課の持田さんと、市民課の土屋さんです。窓口での接客からマイナンバー制度の複雑なマニュアル解釈を行う土屋さんと、現場作業服に身を包んで道路の穴埋めやカーブミラーの調整に奔走する持田さん。お互いに学生時代とは全く異なる専門分野に飛び込み、戸惑いながらも成長を重ねてきました。一見すると対極的な業務に挑む二人ですが、その根底には「大好きな地元に貢献したい」という強い情熱と、気さくで温かい職場の仲間たちの存在がありました。幼馴染だからこそ語れる素顔の掛け合いや、若手職員の働き方に迫ります。
- 気付けば同じ道を歩んできた幼馴染。同期として振り返る原点
- 想像していた公務員像とのギャップ?現場対応から裏方事務まで奮闘する日々
- 先輩からの手厚いフォローから「頼れる先輩」へ!後輩の配属が変えた仕事へのスイッチ
- 理想のワークライフバランス。若手職員の集まり「青年部」で広がる交流の輪
- 「ありがとう」が最高のやりがいに。湖西市役所を目指す仲間へのメッセージ
気付けば同じ道を歩んできた幼馴染。同期として振り返る原点
ー本日はよろしくお願いいたします。まずは、お二人の現在の所属と担当されている業務について、簡単に教えていただけますか?
土屋:入庁2年目、市民課の土屋です。主な業務は窓口での各種証明書の発行や、住民票の異動手続きなどの受付です。
また、今年度からはマイナンバー担当も任されておりまして、窓口での更新作業だけでなく、国から送られてくる複雑な事務処理要領を読み解いてマニュアル化するなど、裏方の事務作業も担当しています。
持田:同じく入庁2年目で土木課の持田です。私が主に担当しているのは、市内の公園管理業務と、自治会さんなどが実施する地域の美化活動や草刈りといった道路愛護事業の取りまとめです。
デスクワークと現場での作業が、ちょうど半々くらいの割合となっています。

ーお二人とも入庁2年目の同期ということですね?
土屋:実は、持田さんとは同期であるとともに、地元の小学校から高校、そして県外の大学までずっと同じ学校に通っていたんです。まさか就職先まで同じになるとは思っていませんでした(笑)
持田:完全に幼馴染という間柄ですね(笑)
同期の中でもお互いの性格を昔からよく知っています。仕事では庁舎の1階と2階で部署が離れていますが、業務上のやり取りや連絡で、日頃から顔を合わせることもあります。
ーそれはすごいですね(笑)今回はそんなお二人に来ていただいたのですが、同期としてお互いにどのような印象を持っていますか?
持田:土屋さんは、同期の中でもとにかく面白い存在ですね。いつも周囲を和ませてくれるような雰囲気をまとっているんです。
土屋:私たちの同期は十数名いるのですが、持田さんは、同期のまとめ役だと思っています(笑)集まりがあるときはいつも率先して声をかけてくれる、頼れる存在です。
ーお互いを信頼している様子が伝わってきますね。お二人は、そもそもなぜ湖西市役所を選ばれたのでしょうか?
持田:私は大学選びの段階で、公務員という職業に興味を持っていたため、地方自治を学べる地域政策学部に進学しました。大学で学びを深める中で、ずっと育ってきた湖西市に一番貢献できる仕事は市役所職員なのだと強く感じるようになりました。
就職活動では他市のインターンシップにも参加し、受験も考えたのですが、志望動機を書こうとするとどうしても手が止まってしまったのです。その時に「自分はやっぱり湖西市で働きたいのだ」と確信し、自治体の受験は湖西市一本に絞りました。
土屋:私も同じく、大学で地域経済や地域活性化について学ぶ中で、生まれ育った湖西市に恩返しがしたいと思うようになり入庁を決めました。
金融機関なども受験していたため、最終的にどちらにするか少し迷う瞬間もありましたが、やはり大学で公務員を目指して学んできた初心を貫き、湖西市役所を選びました。
想像していた公務員像とのギャップ?現場対応から裏方事務まで奮闘する日々
ー実際に入庁されてみて、思い描いていた市役所の仕事と現在の業務で、何かギャップはありましたか?
持田:正直にお話ししますと、最初の配属内示で「土木課」と書かれているのを見たときは、すごく驚きました。「事務職で入ったのに土木?」という感覚でしたね。
公務員の仕事といえば、デスクワークが中心だと思っていたのですが、実際に土木課に配属されてみると、現場へ出向く機会がとても多かったです。
ー現場では、具体的にどのような作業を行っているのですか?
持田:例えば夏の時期ですと、「道路の雑草が伸びているから刈ってほしい」「公園の草をきれいにしてほしい」といった市民の皆様からの要望をいただきます。そうした連絡を受けると、作業着を着て自分たちで現場へ向かい、草刈りを行ったりします。
他にも、道路に穴が開いている場所を補修したり、カーブミラーの角度がずれて危険な場所の調整を行ったりもします。ちょうど先程も、カーブミラーの調整対応に行っていました。

ー事務職であっても、そこまで現場に出て作業をされるのですね。最初は困惑もしましたか?
持田:最初は戸惑いましたが、現場に出て市民の皆様と直接やり取りをする楽しさを知り、今ではとても良いギャップだったなと感じています。
ただ、入庁直後は土木課ならではの専門用語や業界用語を覚えるのがとにかく大変でした。
ー土屋さんはいかがでしょうか?市民課の業務はイメージ通りでしたか?
土屋:私自身も市民として窓口を利用したことがあったため、全体の雰囲気はイメージできていました。しかし、実際に働いてみると想像以上に業務が幅広く、奥が深いことに驚きました。
窓口での証明書発行だけでなく、裏方での事務処理作業が非常に多かったですね。
ー実際にどのような事務処理を行っているのですか?
土屋:特にマイナンバー関連の業務は、国から定期的に送られてくる膨大な事務処理要領や法改正の資料を読み解く必要があります。専門的な文章を正確に解釈し、自分の中で整理した上で、窓口を担当する会計年度任用職員の方々に分かりやすくマニュアル化して伝達しなければなりません。
この制度の読み解き作業が本当に難しく、今でも日々勉強の連続です。
ー学生時代に学んでこられた地域政策の知識とは、また異なる知識が求められるのですね。
土屋:そうですね。大学で学んだこととは全く違う分野の法律や制度を扱うため、配属当時は知らないことばかりで戸惑いました。
ですが、他の部署へ異動した際など、大学で学んだ地域づくりの視点が活きてくる場面も将来的にあるのではないかと期待しています。
先輩からの手厚いフォローから「頼れる先輩」へ!後輩の配属が変えた仕事へのスイッチ
ー入庁1年目、職場の上司や先輩方からはどのようなサポートがありましたか?
持田:湖西市役所には、先輩職員がマンツーマンでついて指導してくれる指導員制度が整っています。業務で分からないことがあっても、指導員の先輩をはじめ、周りの上司や先輩方がとても手厚く教えてくださいました。
一人で不安を抱え込むような場面は全くありませんでしたね。
土屋:市民課の窓口が非常に混雑している時でも、先輩方が常に気にかけて声をかけてくださいました。隣についてサポートしてくださったり、手続きの流れを根気強く教えてくださったので、安心して業務に取り組むことができました。
本当に質問しやすい温かい雰囲気があります。

ー今年度は2年目となり、後輩職員も入ってきたとお聞きしました。何か心境の変化はありましたか?
土屋:1年目の頃は「新人だから」と甘えていた部分もありましたが、後輩が入ってきたことで気持ちが引き締まりましたね。
後輩から業務について質問される機会も増えてきましたので、しっかりと答えられるように、自分自身の知識を確実なものにしなければいけないというスイッチが入りました。後輩に恥ずかしい姿を見せられないという思いが強いです。
持田:私の所属する土木課にも後輩が入ってきたため、聞かれたことに対して正しく答えられるよう、日々の学びを大切にしています。
また、2年目になって継続して担当している業務に関しては、事務処理のスピードが去年よりも格段に上がったなと実感できるようになりました。
ー2年目となり、新しく任された業務などもあるのでしょうか?
持田:そうですね。私は今年度から「道路愛護事業」という、地元の自治会さんなどと連携して地域の清掃や草刈りをまとめていく業務の担当になりました。前任の先輩から丁寧に引き継ぎを受け、試行錯誤しながら進めています。
土屋:私も今年度からマイナンバーの担当になり、前任の方にこまめに教えていただきながら、責任感を持って取り組んでいます。2年目になって新しく任される範囲が広がり、大変さもありますが非常に充実しています。
理想のワークライフバランス。若手職員の集まり「青年部」で広がる交流の輪
ーここからは、働きやすさやオフの過ごし方についてもお聞きしたいです。お二人から見た職場の雰囲気はいかがでしょうか?
土屋:学生時代にインターンシップに参加した際にも感じていたのですが、湖西市役所の職員はとにかく優しくて温かい方ばかりです。
一人で問題を抱え込むのではなく、みんなで話し合いながら解決策を模索する文化があるため、とても相談しやすい環境だと実感しています。
持田:課長や係長といった上司の方々にもすごく相談がしやすいです。若手である自分の意見や考えもしっかりと汲み取ってくださいますし、間違っている部分は優しく修正していただけるため、非常に働きやすさを感じています。
ー普段の残業や、休みの取りやすさについてはいかがですか?
土屋:マイナンバー業務は、過去にあったポイント付与事業のような大きなイベントがない限りは落ち着いており、ほとんど残業をせずに定時で帰れています。
年休についても非常に取りやすく、去年は夏季休暇と合わせて15日以上取得できました。時間単位での休暇も取りやすいため、プライベートの予定との両立がしやすいです。
持田:土木課でも、4月や5月など公園関係で自治会さんと契約を結ぶ繁忙期は少し残業が増えますが、それ以外の時期は基本的に定時で帰ることができています。
お休みについても、若いからと言って気を使うような雰囲気は一切なく、上司の方から積極的に休暇取得を促してくれるので助かっています。
ーワークライフバランスが整っているのですね。仕事終わりや休日は、同期や先輩方と交流されることも多いのでしょうか?
持田:同期同士でご飯を食べに行くこともありますし、湖西市役所には「青年部」という若手職員の集まりがあります。その活動を通して、普段の業務ではあまり関わらない他部署の先輩方とも仲良くなることができますね。
土屋:私も青年部に参加しています。部活動やイベントを通じて仲良くなった先輩と一緒にご飯を食べに行ったり、飲みに行ったりすることも多いです。
部署を超えた横の繋がりができるため、職場全体の雰囲気が良くなり、業務上でのちょっとした相談もしやすくなっていると感じます。

「ありがとう」が最高のやりがいに。湖西市役所を目指す仲間へのメッセージ
ー入庁して2年目。仕事にやりがいを感じる瞬間はどのようなときですか?
持田:現場での作業を終えた後や通報の対応を行った後に、市民の方から「綺麗にしてくれてありがとうね」と直接感謝の言葉をかけていただいたときです。実際に現場でお会いした市民の方から笑顔でお礼を言っていただけると、この仕事をやっていて本当に良かったなと心から感じます。
土屋:私も窓口で高齢者の方などの複雑な手続きをお手伝いした際、「これで安心できたよ、親切にありがとう」と言っていただけた瞬間が一番嬉しいですね。自分が行ったサポートが、市民の皆様の暮らしのお役に立てているのだと実感でき、大きなやりがいにつながっています。
ー最後に、これから湖西市役所を目指す受験生の皆さんへ、先輩としてアドバイスやメッセージをお願いいたします!
持田:就職活動では「自分がどんな仕事に向いているのだろう」と悩むことも多いかと思います。そんなときこそ、自治体や企業のインターンシップに積極的に参加することをお勧めしたいです。
実際の職場の雰囲気を体感しておくことで、入庁後のイメージギャップを減らすことができます。ぜひ湖西市役所のインターンシップにも足を運んで、温かい雰囲気を体感してみてください!
土屋:色々な職種があって迷うかと思いますが、インターンシップなどを活用して自分に合う環境を見つけていってほしいです。また、湖西市役所の採用試験では、何よりも「人柄」をとても大切にしていると感じました。
面接では準備した回答を丸暗記するのではなく、その場で自分の言葉で素直な思いを伝えることが大切だと思います。気負いすぎず、自分らしさを出せるよう頑張ってください!

ー本日はありがとうございました。
小学校から大学、そして就職先に至るまで同じ道を歩んできたという、ドラマのような縁を持つ持田さんと土屋さん。取材中もお互いへの信頼感が溢れるやり取りが印象的で、微笑ましい時間が流れていました。
専門外の分野に戸惑いながらも、市民からの「ありがとう」を糧に前を向く姿や、若手を温かく包み込む職場の文化に触れ、湖西市役所という組織が持つ懐の広さを実感しました。お二人のようなフレッシュな情熱が、これからも湖西市の明日を明るく照らしていくのだろうと感じさせる、心温まる取材となりました。
取材・文:パブリックコネクト編集部(2026年7月取材)
この記事の官公庁・自治体
静岡県の最西端、愛知県との境に位置し、南は太平洋、東は浜名湖、北は緑豊かな湖西連峰に接するなど、自然や景観に恵まれたまちです。 古くから交通の要衝として発展し、水産物にも恵まれ、マリンスポーツやトレッキングなど、恵まれた温暖な気候により一年を通じて楽しむことができます。 ”魅力ある湖西市をこどもたちへ”をキーワードに、暮らしやすさの向上と元気なまちの実現を目指しています!
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